米国株、続落で始まる 230ドル超安 米中摩擦を警戒
【NQNニューヨーク=古江敦子】12日の米株式相場は大幅続落して始まった。午前9時35分現在、ダウ工業株30種平均は前週末比233ドル99セント安の2万6053ドル45セントで推移している。米中貿易摩擦の激化を警戒する売りが続き、米長期金利の低下で利ざや縮小の思惑から金融株も安い。香港国際空港が全便欠航となったことも投資家心理に陰を落としている。
中国人民銀行(中央銀行)は12日に人民元取引の対ドル基準値を8営業日続けて元安に設定した。中国政府が元安を容認しているとの見方が一段と強まった。米国債市場ではリスク回避の債券買いで長期金利の指標である米10年物国債利回りが一時1.68%と、前週末終値に比べ0.06%低下。これを嫌気し、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株の下げがきつい。
香港の航空当局が12日、「逃亡犯条例」改正案を巡る大規模抗議活動による混乱を理由に、香港国際空港を発着する全便の欠航を決めた。混乱が長引けば、世界の企業活動にも悪影響が及びかねないと警戒された。