英ポンド、上昇一服 総選挙控え様子見に
通貨番付
英国の通貨ポンドの上昇が一服した。英政府が欧州連合(EU)と新たな離脱協定案をまとめた10月半ばから急伸し、対ドルで5月以来の高値水準を回復した。EU離脱は2020年1月末まで延期され「合意なき離脱」が遠のいたことも買いを誘ったが、足元では12月12日の総選挙を前に様子見が広がっている。
総選挙はジョンソン首相の与党・保守党が過半数を制するかが焦点だ。議会運営の主導権を握れれば、新離脱案による円滑なEU離脱が固まる。一方、どの政党も過半数に届かないと離脱はさらに迷走しかねない。
英イングランド銀行(中央銀行)は7日、政策金利を年0.75%で据え置くと発表したが、政策委員9人のうち2人が利下げを求めていたことが明らかになった。金融引き締め路線にブレーキがかかる可能性も意識され、ポンドの重荷となっている。
(ロンドン=篠崎健太)
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8日までの1週間の外為市場でノルウェークローネが上昇した。好調な経済指標を材料にクローネが買われた。