石原信雄(21)政治改革法案
機熟さず 特別委で廃案 総理「重大な決意」、解散は断念
海部内閣はもともと政治改革を旗印にしていた。その柱は中選挙区制を小選挙区制に変える選挙制度改革である。
話は竹下内閣の1989年(平成元年)2月にさかのぼる。リクルート事件の反省から竹下登総理大臣は賢人会議を設けた。政治にカネが必要なのは派閥を養うためで、派閥を生む要因は同じ党で競い合う中選挙区制にある。派閥政治をなくすには小選挙区制にすればよいという意見が目立った。
竹下総理は選挙制度審議会を...
内閣官房副長官として昭和から平成にかけて7人の首相に仕えた石原信雄さん。竹下登内閣では消費税導入、昭和天皇の崩御と改元に立ち会いました。「私の履歴書」では、幼少期からの足跡をたどります。