石原信雄(19)日米構造協議
大統領から連日の催促 党高政低での外交 難しさ
宇野内閣の退陣を受けて、1989年(平成元年)8月10日、海部内閣が発足した。まず直面したのが米国の通商問題での厳しい姿勢だ。ブッシュ大統領は「日米間の貿易不均衡は牛肉・オレンジなど個別の交渉ではらちが明かない。日本経済の構造そのものが問題だ」として日米構造協議を急ぐよう求めていた。
9月1日、日米首脳会談に臨んだ海部俊樹総理大臣は、大統領が「日米構造協議を早く進めよう。90年春に成果を出したい...
内閣官房副長官として昭和から平成にかけて7人の首相に仕えた石原信雄さん。竹下登内閣では消費税導入、昭和天皇の崩御と改元に立ち会いました。「私の履歴書」では、幼少期からの足跡をたどります。