製造業IoTとは 生産設備などデータ共有、ドイツ先行
きょうのことば
▼製造業IoT あらゆるモノがネットにつながるIoTのなかでも、特に工場内で様々なデータを収集・解析する仕組み。温度や湿度、電流計など様々なセンサーを生産設備などに取り付け稼働状況や環境変化を分析、故障や部品交換時期の予測などに役立てる。自社だけでなく取引先工場とつなぎ生産管理などに生かす取り組みも出てきた。
2011年にドイツが「インダストリー4.0」と銘打ち官民挙げて製造業IoTを推進したのが先行的な動きとして知られる。中国が15年に「中国製造2025」として推進し始め、日本でも17年に「コネクテッド・インダストリーズ」構想を改めて打ち出し、先行する独を追う。
独シーメンスや独SAPなどに加え、12年に米ゼネラル・エレクトリック(GE)が「インダストリアル・インターネット」という言葉で産業の高度化を提唱するなど参入が相次いだ。日本では日立製作所が製造業を含む社会インフラ向けIoT事業で21年度に1兆6千億円の売上高目標をこのほど公表。ほかにもファナックなどが自社の生産設備を核としたIoT基盤を構築、顧客の囲い込みを図る。