石原信雄(14)事務次官
幹部人事は財政局優位 小沢一郎大臣との出会い
税務局長だった1981年(昭和56年)5月、森岡敞事務次官が急逝し、6月から急きょ官房長になった。翌82年7月に財政局長、84年7月に事務次官に就任した。
次官の役割は「政と官」の接点になることだ。あるときは省内を統率して政権に仕え、あるときは政権の無理な要求から省内を守る盾になる。幹部人事は今は首相官邸が決めるが、かつては各省次官に決定権があった。課長までは制度の理解力や交渉力、局長以上は部下...
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内閣官房副長官として昭和から平成にかけて7人の首相に仕えた石原信雄さん。竹下登内閣では消費税導入、昭和天皇の崩御と改元に立ち会いました。「私の履歴書」では、幼少期からの足跡をたどります。