待機児童とは 解消めざすも保育無償化が逆風に
きょうのことば
▼待機児童 働くひとり親や共働き世帯といった保育所に通う要件を満たし、入所を申し込んだのに、施設が満員で待機を余儀なくされた子どもを指す。厚生労働省が公表した待機児童の数は2018年4月時点で全国1万9895人だった。認可保育所が増えたほか、企業が社員のために設置し、認可外ながら認可並みの補助を受けられる企業主導型保育所の整備が進み、4年ぶりに減少に転じた。
政府は20年度末までに待機児童を解消する目標を掲げる。17年度までの5年間で53.5万人分の保育の受け皿を設けたほか、20年度までの3年間でさらに32万人分を整備する計画だ。
待機児童解消に向け、逆風となりそうなのが10月から始まる幼児教育・保育の無償化だ。3~5歳児は原則全世帯が対象。幼稚園や認可保育所が全額無料になり、0~2歳児は住民税が非課税の低所得世帯が対象になる。認可外保育施設も利用料の一部が補助される。無償化で保育所の利用希望者が大幅に増えれば、待機児童が再び増加に転じる可能性もある。