東芝問題の教訓(上)戦略描く経営のプロ必要
長内厚 早稲田大学教授
○現場の技術力頼みが戦略能力の欠如招く
○半導体の売却交渉で決断力のなさを露呈
○海外への技術流出の過度な警戒は無意味
日本企業の業績が復調する中で東芝は経営危機にあえいでいる。上場廃止を回避するため、虎の子の半導体メモリー子会社「東芝メモリ」を売却することになったが、周知の通り売却交渉自体も二転三転、いや七転八倒の末、米投資ファンドを軸とする「日米韓連合」と売却交渉を開始することで一応の結末...
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