シャクハラ 作家 嵐山光三郎
宴会に呼ばれると、いろんな人がお酌してくれる。グラスにビールが半分残っているのに注ぎ足されると、なんだコノヤロと思うが、こちらは客だから飲む。半分飲むと、また注がれた。創作料理を出す店で、フランスワインを揃(そろ)えているという。
お店がすすめるブルゴーニュの赤ワインが出てきた。仲居が両手でワインを持って、こちらの顔を見つめている。ワイングラスを手にとるまで待つ気らしい。ブキミな時間が流れていく...
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