高齢化社会の知見アジアへ
世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局長 葛西健
日本は、65歳以上が人口に占める割合が世界で最も高い。私の勤める事務局のあるマニラから日本へ出張するたび、高齢化先進国であることを実感する。同時に、高齢者が元気で活動的であることに驚く。知り合いの病院にも89歳で毎日診療に携わる医師がいる。
高齢化は世界全体の現象である。特にアジア太平洋地域の国々では、高齢化が加速度的に進むことが予測される。現在65歳以上は約4億人だが、2040年には約8億人に...
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