2020年のマイルス・デイヴィス(3)柳楽光隆
ジャズの常識 覆し続け モード奏法やロック取り込み
マイルス・デイヴィスの名盤『カインド・オブ・ブルー』に収録されている「フラメンコ・スケッチ」はビル・エヴァンスが『エヴリバディ・ディグズ・ビル・エヴァンス』で演奏した「ピース・ピース」が下敷きになっている曲だ。「ピース・ピース」の前半はほぼコードだけ、そのコードが延々と奏でられる中で、少しずつメロディーが立ち上がっていき、目の前に情景が現れるような感覚を得られる不思議な曲だ。
水墨画ほうふつ
その...