ECBラガルド体制の課題(下) 「日本化」回避へ正念場続く
オリバー・ラカウ オックスフォードエコノミクス チーフドイツエコノミスト
クリスティーヌ・ラガルド氏は11月、欧州中央銀行(ECB)総裁に就任する。フランス財務相や国際通貨基金(IMF)初の女性専務理事という輝かしい経歴に一段と重みが加わる。
しかしラガルド氏の任期が平穏無事なものとなる可能性は低く、前任者のマリオ・ドラギ氏と同じく激動期に立ち向かうことになろう。ドラギ総裁はユーロ危機のさなかにユーロ圏の金融政策をかじ取りし、通貨同盟の空中分解を独力で回避した。「ユー...