頁がページになったわけ
阿辻哲次
「頭」や「顔」の右側にある《頁》を「おおがい」と呼ぶのは、《頁》が《貝》と似ていて、「貝」よりも画数が二画多いかららしい。要するに「大貝」というわけだ。しかし「頁」が「貝」と似ていても、意味の面で「貝」に関係があるわけではない。
「頁」はひざまずいた人間の頭部を強調した形で、だから「顔」や「頭」「額」など、人の頭に関する漢字に使われている。いっぽう今の日本語では「頁」を「ページ」という意味で使い...
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