地銀 危うい「再編ありき」
地域の魅力研究所代表理事 多胡秀人
地方銀行の合併・統合の動きが続いているが、再編ありきの発想は危うい。地域金融を考えるときは社会学を用いる必要がある。
市場の論理では銀行の事業規模の拡大を追求することは間違っていないだろう。銀行の再編では買収価格が純資産を下回るケースが多いので、「負ののれん代」が発生し、吸収する側の銀行の利益を一時的に押し上げる効果もある。
だが銀行からお金を借りる企業にとっては、地元の銀行がなくなる影響は大き...
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