(社説)話にならぬ厚労省ガバナンス
厚生労働省の不祥事はほかの府省より多い印象が強い。毎月勤労統計の調査不正に端を発したガバナンス欠如の露呈は特に深刻だ。
不正の実態を調べる名目で、同省は大学教授や弁護士などで構成する特別監察委員会(委員長樋口美雄労働政策研究・研修機構理事長)を設けた。第三者機関という位置づけだったが、職員の聞き取りに定塚(じょうづか)由美子官房長ら省幹部が関わっていた。
問題は大きく3つある。
第1に、身内をか...
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り589文字